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W 「vin & vino, wines of the world, with you!」

Domaine de l'Octavin

Domaine de l'Octavin
ドメーヌ・ドゥ・ロクタヴァン
●産地:ジュラ地方

「ブドウを信頼すること。ワインは畑でできあがる。」
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【造り手】
  2006年、シャルル・ダガンとアリス・ブヴォのカップルがアルボワに設立したドメーヌで、5haのブドウ畑を、ビオディナミ農業で栽培しています(エコセール認証ずみ)。小柄な女性のアリスは、ボルドー大学でブドウ栽培技師の勉強をした後、ディジョン大学で醸造学者のディプロムを取った学者肌です。醸造に関する深い知識と高度な技術を習得したものの、自然の作用を阻害した技術に頼るワイン作りを素直に受け入れらませんでした。「ワインの個性とは何か?」それを知りたくて、世界のワイン産地を回ることを決心しました。カリフォルニアのワインメーカー、アーロン・ポットの元で働いた後、チリ、ニュージーランドのワイン産地を回りました。再度カリフォルニアに戻って、近年ワインスペクテイター誌で世界の「トップ10ワイン」にランクインされたPINE RIDGEで6ヶ月働きました。そしてチリにUターンしてERRAZURIZ でも働きました。

こうして最新技術を使ったワイン醸造を経験しながら、3年間をかけて考えた末に、確信を抱いてフランスに帰りました。元々自然が好きな彼女は、自然の力を一番に考え、それを生かしたワイン作りをすること。得た醸造技術は、そのための重要な後ろ盾となるのだということを。そしてコート・ド・ジュラのドメーヌで統括責任者として新たな生活が始まりました。そこで醸造責任者だったシャルルと出会い、その1年後に二人だけのワイナリーを興すことを決めました。シャルルはブルゴーニュで栽培・醸造技師として勉強をし、ジュラのドメーヌに勤務していたのです。アリスはシャルルのことをこう言います。「熊のようにヒゲもじゃで、頑固なのにお祭り騒ぎが大好きな享楽主義だけど、とても繊細な人」
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【栽培・醸造について】
ブドウ栽培は頑張ってするというより、自然が好きだから面白い、という感覚で行っています。重要な点は、ブドウが健全でバランスよく育つようにしっかりと観察し、きちんと熟してくれるまで収穫を待てるように、生産量を抑えた栽培をすること。醸造所では、発酵の進み具合を管理して、酵母が活発になるように導く、といっても健全でバランスよく熟したブドウがあれば、後は衛生な醸造設備で発酵させるだけなのです。だからこそ手品が起きたような気にもさせられます。オクタヴァンでは、(クレマン以外は)SO2、培養酵母、砂糖、酵素・・・といったブドウ以外のものは何も加えないワイン造りをしています。

ワイン名:Papageno(パパゲーノ) AOCクレマン・ド・ジュラ
品 種 :シャルドネ100%。ブドウを選果しながら手摘み。収量60hl/ha。
みずみずしい酸味を残すため、最初に収穫。この時の糖分はアルコール度換算で11%あり、シャンパーニュ製法で作る他のワインよりも糖度と熟度が高い。ビン内二次発酵の時には、糖分とともに酵母を加える。12ヶ月ビン内熟成。最終的なアルコール度は12%。
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ワイン名:Cul Rond 2010 (キュル・ロン) AOCアルボワ
品 種 :プルサール100%、樹齢:28年。石灰質土壌。
選果しながら手摘み。収量25hl/ha。
垂直式の圧搾機で得られた果汁を、ドライアイスから発生する炭酸ガスをタンクに満たして、発酵前にブドウ果汁が酸化するのを極力防いでから徐々に発酵させる。9ヶ月繊細な澱とコンタクトさせた「シュール・リー」状態でタンク熟成させた後、ろ過をせずにビン詰め。SO2は、一度も加えない。ビン詰め時にはデリケートな香りを失わないように、ポンプを使わず重力を用いた方法でワインを移動させる。区画の名前「Curon(キュロン)」と同じ発音になる「丸いおしり」というフランス語をキュヴェ名にした。
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(写真:炭酸ガスをタンクに満たした時のもの。)

ワイン名:Les Corvées 2010(コルヴェ・ド・トゥルソー) AOCアルボワ
品 種 :トゥルソー100%、樹齢:30年。石灰質の上に泥灰土が乗った地質。
収穫は、ブドウを選果しながら手摘み。収量35hl/ha。
100%除梗してから、天然酵母で発酵後、8週間という長期マセラシオンを行う。
タンクで熟成。 清澄とろ過をせず、SO2も無添加。
区画名と品種名をつないだワイン名。
ラベルには、「Boire du Trousseau n’est jamais une corvée」と書かれている。
訳すと・・・・
(畑仕事は大変だけど)このトゥルソーを飲むことは、決してつらく苦しいことではないよ!!
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(左:Cul Rond 右:Les Corvées)

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ワイン造りは体力勝負!?

p.s.
次の入荷もお楽しみに!
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# by w-inc | 2011-11-09 21:13 | Vin

Nicolas Rousset

Nicolas Rousset
ニコラ・ルセ
産地:ブルゴーニュ地方、プイィ・フィッセ、サン・ヴェラン地区

「ワインの品質は、収穫されたブドウの品質とテロワールに起因する」

【造り手】 
2000年から祖父の後を引き継いだ若手ヴィニュロンです。5Haの内、白ワイン(プイィ・フィッセ、サン・ヴェラン)は3.5Ha、生産量10000~12000本。赤ワイン(主にマコン・ルージュ)が2.0Ha、生産量5000~6000本。

品質の高いブドウを育てて、バランスの良い成熟を迎え、同時にタンニンなどのポリフェノールの成分が熟すには、生きた土作りが何よりも大事だと考えています。この「生きた土作り」というのは、除草剤や化学肥料を使わず、土の中の微生物が自然の状態でいられるような環境を作ることです。そして病気の元になる細菌の繁殖を抑えるのです。従ってビオロジック農業をしています。この農法によって土地の特性がより反映され、年毎の作柄も表れやすくなります。そして、たとえ日照量が少ない年でも、味わいのバランスが取れたブドウが育つようになります。
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(ニコラの趣味は、バスケットボールと美味しい料理を食べること!!)

【栽培・醸造】
現在はビオロジック農業に加えて、ビオディナミ農法も一部取り入れたブドウ栽培をしています。白ワイン用の区画は「エコセール」取得済みで、赤ワイン用の区画は現在申請中です。収穫は全て手摘みで、収穫時に選果して、痛んだブドウが混ざらないようにしています。発酵は天然酵母で、SO2は乳酸発酵後と、ビン詰め前に計約20mg/L使用します。熟成はキュヴェによって、セメント製や金属製のタンクと、木樽(主に古樽)を使い分けます。
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(蔵元は馬を持って おらず、必要な時に友人に頼むのだそうです。)

ワイン名:Soif de Vin(ソワフ・ドゥ・ヴァン、2010) AOCマコン・ピエールクロ
品種:ガメイ100%、0.6ha、樹齢:70年。収量:30hl/ha。
区画は東向きで、地区の中でも標高が高め。砂が混ざる粘土質の土壌。
セメント槽で8日間かけてマセラシオン・カルボニック。発酵中、ピジャージュとルモンタージュを実施。乳酸発酵が終わると、金属製のタンクで6ヶ月熟成。極軽いフィルターをかけてビン詰め。

このワインは生き生きした果実味が特徴です。気取らずにグイグイ飲んでもらいたくて「(喉が)乾いた時のワイン」という名前を付けました。
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# by w-inc | 2011-11-09 21:12 | Vin

Laurent Lebled

Laurent Lebled
ローラン・ルブレ
産地:ロワール地方 トゥーレーヌ

【造り手】 
ソミュール・シャンピニ出身のローラン・ルブレは、27年間、木材の輸出・卸会社を経営していましたが、自然を感じながら物を作る仕事をしたくなって、2010年7月ワイン造りに転向しました。働きづめの生活から、家族との時間や自分を大切にする、そんな生き方を求めたのです。セバスチャン・ボビネやベルナール・ポントニエ、リュック・セヴィーユという古い友人が、自然派のワインを造っているため、以前から彼らのワインを飲んでいたことが影響したのは当然のことだったのかも知れません。
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蔵は、ソミュールとシノン、そしてブルグイユという、ロワールの銘醸赤ワイン産地の中間に位置する「サヴィニー・アン・ヴェロン村」にあります。色々なワイナリーで働いて経験をつみながら、友人達の手助けもあって、その年のワイン造りまでこぎつけました。SO2を全く使わないワインを長年造っている友人達の強力なサポートのお陰で、彼ら同様、SO2無添加のワインを初ビンテージにして仕上げることができました。まさしく「綱渡り」のようなことを突然して怖くなかったのか、と聞くと「全然。親友がナチュラルワインを作っていたのがラッキーだった。昔は誰もがSO2を使ってなかったのだから」とローランは言います。彼らへの感謝の気持ちをこめて、ラベルには友人たちの名前が記載されています。気さくで親睦性が溢れる彼を見ていると、もの凄く信頼できる友人がいるのもうなずけます。
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(On est Su l'sable 2010:協力者としてセバスチャン・ボビネ、ベルナール・ポントニエの名が記されています。)

【栽培・醸造】
栽培面積は2,2ha環境を大切に、自然のしくみに逆らわないよう化学物質を使わない農業を行います。ビオロジック農業を取り入れて、ブドウの収穫量よりも、地中の生態系も含めた自然全てが健全であることが何よりも大事と考えます。友人が有機栽培するブドウや、アドバイスを受けながら自分自身が精一杯育てたブドウを使うことで、この蔵独特の一風変わったマセラシオン・カルボニックが可能になるのです。
ローランはワイン以外からアプローチしただけに、地元品種であるカベルネの個性であり同時に苦手な部分でもあるピーマンっぽい風味を出さないように苦心した結果、ボジョレーで昔行われていたこの醸造方法を古い書物から見つけました。セメント製の発酵槽の底面に、「スノコ」のように材木を組んで、約15cmの「上げ底」を作ります。ブドウを房丸ごと入れていくと、下の方にあるブドウが潰れはじめます。果汁の液面がスノコの上まで上り果梗に触れそうになると、ポンプでゆっくりと果汁を抜きとります。その果汁は別のタンクに入れて自然な発酵を待ちます。セメント槽内のブドウは約3週間マセラシオン・カルボニック。天然酵母によるアルコール発酵が進み、下部のブドウの粒が徐々に潰れて果汁が流れ出し、液面が上がれば果汁を抜きとる作業を続けます。果汁と果梗が触れないようにして、カベルネ独特の「野菜っぽさ」を移さないという考え方です。
この方法を実行するには、発酵前に「粒選り」のレベルで腐敗果や未熟果を取り除かないと、長期マセラシオンは不可能なので、何よりも優れた原料を選ぶことが欠かせません。3つのワイン全てが、上記の醸造方法で作られている他、ワイン作りの最初から最後までSO2を一切使用せず、ノンフィルターでビン詰めします。
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(写真:セメント槽と上げ底用の木材)

ワイン名:Ca c’est bon! 2010 (サ・セ・ボン) AOC トゥーレーヌ
品 種 :ガメイ100%、樹齢:30~50年。ビオロジック栽培。
収穫は、ブドウを選果しながら手摘み。収量40hl/ha。
SO2を一度も加えずに作ったワイン。
ワイン名は、アルコール発酵が終わってワインが落ち着いた時に、応援してくれた友人らと初めて飲んだ際の皆の言葉。そこには予想をはるかに超えた美味しさと達成感があったに違いありません。そしてローラン自身が感じたことは、素晴らしい友人関係を持てたことへの感激だったそうです。ほんのり甘みのある果実味、ソフトなタンニンとじわっと優しい味わいです。
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ワイン名:On est su l’sable 2010(オ・ネ・スル・サーブル) AOC トゥーレーヌ
品 種 :カベルネ・フラン100%、樹齢:30~50年。
大河ロワールがもたらした砂が沢山混ざる粘土石灰質土壌。ビオロジック栽培。
収穫は、ブドウを選果しながら手摘み。収量40hl/ha。
SO2を一度も加えずに作ったワイン。
ワイン名は、畑に砂が多いこと。そしてフランス語で「グラスが空っぽだよ!」というファミリアルな表現(俗語)。グラスに注いでも、砂に染みこむみたいにすぐに飲み干してしまう、という意味合いをもつ。
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ワイン名:Le Paradis 2010(パラディ) AOC トゥーレーヌ
品 種 :カベルネ・フラン20%、カベルネ・ソーヴィニヨン80%。
樹齢:40年。ビオロジック栽培。
収穫は、ブドウを選果しながら手摘み。収量40hl/ha。
SO2を一度も加えずに作ったワイン。
ワイン名は、そのままずばり、パラダイス。美味しくて心が弾み、楽園にいるような心地よさをもたらしてくれる。
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(たわわに実ったカベルネ・フラン)

p.s.
2012年1月の写真を追加。
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サセボン2011 も オネスルサーブル2011 も美味しかった〜。

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もうすぐ届きますよ。
# by w-inc | 2011-11-09 21:11 | Vin

FESTIVIN !!!

フェスティヴァン 2011 いよいよ今月末 11月27日(日)に開催です。
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http://festivin.com/
1st 11:00ー15:00
2nd 16:00ー20:00
トラットリア・フェスティヴァン、ビストロ・フェスティヴァンも気になりますね。

昨年は、当日券が売り切れて入場できなかった方もいらっしゃいました。
前売り券を押さえることをオススメします。

街で僕やFESTIVINスタッフをつかまえると、その場でチケットを購入可能です。
チケットを販売しているお店に遊びにゆくのも楽しいと思いますよ。

では、皆さん 当日お会いできるのを楽しみにしています!
# by w-inc | 2011-11-01 18:31 | イベントなど

11月 新着入荷予報

Wの新着フランス便は、4日から出荷開始となるでしょう。
週末から各地で見かけるかも知れません。
では、この曲をかけながら、ラインナップをご紹介。


こちらは、ローラン・ルブレのサ・セ・ボン!
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そしてオ・ネ・スル・サーブル。
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このロワールの赤ワイン、じわじわ系の味わいでしょう。

サヴォアからは、グレゴワール・ペロンの3種が初入荷。
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辛口の白ワイン、甘酸っぱ系のロゼペティアン、そして旨み大爆発のフリュット・アジテ。これからの季節、年末年始でも活躍することでしょう。

ジュラのロクタヴァンも初登場。
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クレマン・ド・ジュラ、しっかりした酸味の辛口ロゼ、小人っぽい絵のトゥルソーは、淡い色合いでじわっときます。
ラベルの「Boire du Trousseau n'est jamais une corvée」は、訳すと・・・・
「(畑仕事は大変だけど)このトゥルソーを飲むことは、決してつらく苦しいことじゃないよ!」ということでするする飲んでしまうことでしょう。

ブルゴーニュのニコラ・ルセからも喉の乾きを癒してくれる Vin de Soif が届きました。
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ロワールのニコラ・グロボアからは、こなれておいしくなった100% Cab Francが。
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そして真打は、リエッシュの12種類。
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一番右の裸の大将は、グランクリュ畑産のシルヴァネールを3年7ヶ月 ヴァンジョーヌ的なアプローチで熟成させたもの。一度きりのキュヴェとなるかも知れません。
リエッシュもさらに個性豊かになり、秋・冬の夜長を楽しませてくれるでしょう。

ではみなさん、楽しいひとときを!
# by w-inc | 2011-11-01 11:11 | Vin