W 「vin & vino, wines of the world, with you!」

<   2011年 08月 ( 3 )   > この月の画像一覧

Bruno Allion

Bruno Allion
ブルーノ・アリオン

産地:ロワール地方 

a0157027_12543368.jpg

【蔵元】 
ロワール地方中部の主要都市トゥールから東に約40kmのThésée(テゼ)村に、ブルーノ・アリオンの蔵はあります。

家族代々営んできた蔵をブルーノが引き継いだのは1978年、19歳の時です。当時は協同組合にブドウを売っていました。その頃はまだ除草剤などの使用が広まる前で、昔ながらの栽培をしていましたが、病気や害虫による生産量ダウンを避けるために開発された近代化農業を組合が推奨したことによって、1986年から10年間は合成化学物質から作られた農薬を使いました。

この頃、アメリカを始めとした国々で、いったん認められた農薬のいくつかが、毒性が高いという理由で使用を制限されていったことがきっかけとなり、ブルーノは、環境問題や人体への影響を心配するようになりました。

ヴィニュロン仲間の一人、隣村でビオディナミ栽培をするミッシェル・オージェに相談し、結果として「自然環境」と、「消費者、そしてブドウを育てる自分たちの健康」を考えて、1995年に除草剤の使用を中止しました。

決断した後の対応はとても敏速で、すぐビオディナミに切り替え、1997年には「デメテール」を取得しました。現在所有する13haのブドウ畑は全てビオディナミによって栽培されています。

蔵ではブドウ栽培の他に、リンゴ園で取れるリンゴからジュースを生産したり、蜂蜜作りのための15箱の巣箱や、10羽の鶏、3羽のガチョウ、そして豚1頭を飼う農場となっています。

a0157027_12545835.jpg

【栽培・醸造】
ブドウ栽培面積13haの内、自社で醸造するのは約2.5ha。残りはブドウを販売しています(パスカル・ポテルらの自然派のヴィニュロンや協同組合へ)。

ブドウ品種の内訳:
ソーヴィニョン7.5ha、ガメイ2.5ha、コ(マルベック)1.7ha、カベルネ0.8ha、ピノ・ドニス0.3ha。

★栽培の主な作業
•畝と畝の間に自然に生える草花を残して水分を吸収させる。
•春、土起こしの後、ビオディナミで使う牛糞の調剤500番を撒く。
•春と秋に水晶の調剤501番を撒く(秋に撒く方がウェイトが高い。)
•ボルドー液の使用は年に3~5回とビオディナミの許容量よりも少なく、そして硫黄も1ha当たり2~3kgと使用量が少ない。
•ブドウの生育に応じてトクサ、柳、イラクサを煎じて利用。
•不定期だが、必要に応じて秋に有機肥料を施す(1.5t/ha)。


Vins
a0157027_22512773.jpg

◯SURIN スラン(2009) ヴァン・ド・フランス  
(ソーヴィニョン・ブラン)

樹齢15~40年。ビオディナミ栽培。
収穫は全て手摘みで行い、ブドウが潰れないようにプラスティック製のケースに入れて運搬。

醸造・熟成
圧搾した果汁を小型の古い木樽に入れて、カーヴで約12ヶ月かけて発酵と熟成させる。
SO2や酵素など使わず、まったく人為的に介入しない自然なままの発酵。
作業中にワインを移動する時、できるだけポンプを使わず重力を生かした方法で行う。
最後までSO2は無添加で作るため、ビン詰め後にワインが一時的に閉じる場合がある。そのため、ビン詰めしたワインを数ヶ月落ち着かせて、状態を見ながら出荷する。

このようにワインのリズムを何よりも大事にして、作柄によっては長くかかる熟成期間を醸造技術で短縮したりしない、昔ながらの造り方を守る。

ワイン名は、ソーヴィニョンの地元の呼び名。
[PR]
by w-inc | 2011-08-04 10:19 | Vin

Didier Gerbelle

ディディエ・ジェルベル
「ヴァッレ・ダオスタの新星」

地区:ヴァッレ・ダオスタ州 Aymavilles(アイマヴィル)村
(ヴァッレ・ダオスタ地図:http://www.vievini.it/it/via_vini.php

概要:
たった数haの畑を持つ小さなカンティーナですが、最近注目を集めています。経営しているのは若さとアイデア溢れるディディエ氏。アオスタの土着品種の再復興を目指し、それぞれの個性を広めるために、主に単一品種でワインを仕込んでいます。現在約3haの畑を所有。栽培から醸造までのすべての作業を一人で手掛けています。もともと代々ブドウ作りをしてきた一家ですが、自家消費分だけを瓶詰めしていました。市場デビューは2007年です。
畑は2つの村(AymavillesとVilleneuve)にあり、4つの小区画に分かれています。標高は600-800m。苗木は最近植樹したものから、古いものだと約100歳になるものもあります(古い畑からTorrette Supが作られます。平均樹齢は40年で、中にはフィロキセラに侵されていないものもあります。)栽培主要品種は、土着品種のPetit Rouge, Cornalin(biotype Broblanc ここのエリアだけにある種だそうです), Premetta, FuminとPinot GrigioとGewurztraminerです。

a0157027_20525459.jpg


AZIENDA
Didier Gerbelleは、アルバの醸造学校を2006年に卒業し、20世紀初頭から家族が紡いできた伝統を引き継ぎ2006年にワイナリーを興しました。そして父方のおじいちゃん・おばあちゃん、そして両親が行ってきたワイン造りを継ぎました。約2.8haの畑とブドウがこのワイナリーの全てです。

畑は、Aymavilles(アイマヴィル)村とVilleneuve(ヴィルヌーヴ村)にあり、赤ワイン用のプティ・ルージュ、コルナリン(ブロブラン)、プレメッタ、フミン、白ワイン用のピノ・グリージョ、ゲヴュルツトラミネールが主要品種となります。痩せて、スケレートロと呼ばれる砂礫岩が豊富な土壌にギュイヨ・サンプル型の仕立てをしています。

生産量は年間約1万5千本と非常に限られており、畑仕事から販売までディディエ一人で行っています。

(参考)アオスタについて(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%AA%E3%82%B9%E3%82%BF

a0157027_20541063.jpg


VINI
a0157027_213207.jpg

Nome vino: PINOT GRIGIO  LE PLANTSE  VALLE D'AOSTA DOP
ル・プランツ (PLANTSE = TERRAZZE (アオスタの方言。意味はテラス)
Zona di produzione: ヴィルヌーヴ村
Superficie: 0.25ha
Allevamento: ギュイヨ・センプリチェ.
Esposizione: 西向き
Anno di impianto: 1998/1999/2003年植樹
Epoca di vendemmia: 標高を追って収穫(約1ヶ月間)
Vitigni: Pinot Grigio 100%
Vinificazione: 短いマセレーションの後、圧搾。
Affinamento: 一部は、ステンレスタンクで、一部はフレンス産オーク樽でシュールリー状態で4ヶ月熟成。
Numero bottiglie: 樹齢約10年、収量56 hl/ha 、0,75 Lで1900本生産

土壌、環境
スケレートロ(砂礫岩)の色濃い土壌なため地熱が逃げず、標高が高いところにありますがブドウはゆっくり熟成します。また土壌の水はけがよく風通しがよいため、乾いた空気に包まれて病害から守られています。

ワインについて
Villeneuve市の標高700-800mのところに畑があります。昔ながらの石で造られたテラス式です。彼らの作る白ワインは2つのみ。メインがこのピノ・グリです。アルプスの水と冷涼な気候から生まれるワインは興味深いです。ピノ・グリ独特の色づき。豊かな酸と程よいミネラルのバランスがよく、口当たりがまろやか。

外観:黄金色
香り:ほどよく熟した果実香に蜂蜜の香りが混じる。
味わい:涼しげで伸びのいい酸ときめ細かいミネラル感に果実味が混ざり合う。口当たりまろやか。余韻も長い。
お料理との組み合わせ:食前酒としても、様々な料理にも合います。特にマス料理に最適。

2009年ヴィンテージについて
程よい暑さがあり、理想とする時期に理想的な雨量をもたらした、とても理想的な年でした。そのため病害にもかからず、健康的で見事な熟成をしたブドウが生まれました。すべてにおいてバランスのいいワインになりました。

a0157027_219999.jpg
Nome vino: BIANCO  CÔTE DE CHAMPAGNOLE  VALLE D'AOSTA DOP
コート・デ・シャンパニョール (シャンパニョールという丘に畑があります。)
Zona di produzione: ヴィルヌーヴ村
Superficie: 0.06ha
Esposizione: 西向き
Anno di impianto: 2003年植樹
Epoca di vendemmia: 9月の第1週に手摘みで収穫
Vitigni: Gewurztraminer 100%
Vinificazione: 短いマセレーションの後、圧搾。スレンレス容器内で低温発酵。
Affinamento: 澱とともに4ヶ月熟成
Numero bottiglie: 49 hl/ha、0,75 Lで400本生産

土壌、環境
villeneuve市の標高780mのところに畑があります。とりわけ風通しがよくて空気が乾燥しているエリア。そのため病害から守られています。

ワインについて
薫り高く個性豊かなワイン。

外観:豊かな黄金色
香り:花やライチの香り。気品ある艶やかさ。
味わい:透明感のある酸に艶やかな香りが混じり、口当たりまろやかで心地よい。
お料理との組み合わせ:フォアグラとの相性が抜群。

2010年ヴィンテージについて
2009年にとても似た年でした。若干暑い夏だったのでその分少し酸が低いワインができました。冬はとても穏やかだったため、苗木に大きな被害はなく、3月上旬には雪が解け地中に溶け込み、後に雨が全く降らなかった4月の救世主となりました。結実時は立ち枯れ病にあうこともなく(特にFumin)すくすくとブドウは育ちました。ただ雨が少なかったため、根がまだ地中深くまで達していない若い苗木や一部の品種(cornalin,petit rouge)は干ばつに苦しみました。夏はとても暑かったですが空気が乾いていたため病害にはあいませんでした。8月末は温度差が激しく、秋は理想的な雨量だったため、ブドウは良い熟し方をし、病気にはかからず健康的なブドウができました。

a0157027_2193014.jpg
Nome vino: TORRETTE  VIGNES DES ANCÊTRES  VALLE D'AOSTA DOP
トッレッテ - ヴィーニュ・デ・ザンセトル (ANCETRES=祖先。つまり祖先の畑という意味。)
Zona di produzione: Villeneuve  と Aymavilles村
Superficie: 1ha
Esposizione: 東西に開けた畑
Anno di impianto: 1970、 2008年植樹
Epoca di vendemmia: 10月初旬に手摘みで収穫
Vitigni: Petit Rouge 70%, Cornalin, Fumin, Premetta 30%
Vinificazione: 収穫後、除梗・破砕を経て、一部ステンレス容器、一部木製容器で発酵。12-15日間マセレーション。澱引きを1回行い、マロラクティック発酵へ移る。
Affinamento: ワインは、10ヶ月間 様々な大きさの樽で熟成される。
Numero bottiglie: 56hl/ha、 0,75 Lで2400本、0,5 Lで500本生産

土壌、環境
VilleneuveとAymavillesの畑のブレンド。標高は平均600-700m。土壌は砂質土壌にスケレートロが混じるやせた土壌。若い畑と収量の極端に低い古木のブドウ。(樹齢3~100年)

外観:濃いルビー色
香り:熟した果実香とスパイスの香り
味わい:伸びのいい酸とまろやかなタンニンのバランスが心地よい。
お料理との組み合わせ:狩猟料理。

a0157027_219526.jpg

Nome vino: TORRETTE SUPÉRIEUR  VIGNE TSANCOGNEIN  VALLE D'AOSTA DOP
トッレッテ・シュペリウー - ヴィーニュ・サンコニアン
Zona di produzione: Aymavilles村
Superficie: 0.5ha
Esposizione: 東西に開けた畑
Anno di impianto: 1946、1990年植樹
Epoca di vendemmia: 10月初旬に手摘みで収穫
Vitigni: Petit Rouge 70%, Cornalin, Fumin, Premetta 30%
Vinificazione: 収穫後、除梗・破砕を経て、一部ステンレス容器で発酵。12-15日間マセレーション。澱引きを1回行い、マロラクティック発酵へ移る。
Affinamento: 10hlのフランス産樽で12ヶ月間熟成。
Numero bottiglie: 28hl/ha、0,75 Lで1600本0,5 Lで200本、 1,5 Lで150本生産

土壌、環境
Aymavilles市にある単一畑。樹齢が50年以上を超えるものが多く、収量がとても低いのが特徴。中にはフィロキセラに侵されていないピエ・フランコも多くある。

ワインについて
ワイナリーの中で最もボディのあるワイン。

外観:濃いルビー色
香り:赤い花や熟した果実(特にプラム)
味わい:まろやかなタンニンと豊かな酸。
お料理との組み合わせ:お肉をメインにしたお料理に。

a0157027_2110815.jpg
Nome vino: PETIT ROUGE  VIGNE PLAN  VALLE D'AOSTA DOP
プティ・ルージュ - ヴィーニュ・プラン
Zona di produzione: Villeneuve村
Superficie: 0.15ha
Esposizione: 西向き
Anno di impianto: 2000年植樹
Epoca di vendemmia: 10月初旬に手摘みで収穫
Vitigni: Petit Rouge 100%
Vinificazione: 収穫後、除梗・破砕を経て、一部ステンレス容器で発酵。12-15日間マセレーション。澱引きを1回行い、マロラクティック発酵へ移る。
Affinamento: 10hlのフランス産樽で12ヶ月間熟成。
Numero bottiglie: 70hl/ha、0,75 Lで1300本0,5 Lで200本、 1,5 Lで50本生産

土壌、環境
砂質土壌の比較的温度の高いエリア。

ワインについて
Villeneuveの畑から生まれるワイン。アオスタの土着品種であるプティ・ルージュ100%の単一ワイン。一般的にはさほど植樹率は高く設定されないが、彼らは10000本と高く、その分、収量を抑えてこの品種のもともと持つ個性とポテンシャルを大いに引き出している。

外観:深いルビー色
香り:豊かな果実香にスパイス香が広がる。
味わい:なめらかなタンニンで口当たりがまろやか。
お料理との組み合わせ:主にお肉をメインにしたお料理に。

a0157027_21105576.jpg
Nome vino: ROUGE  PEQUE-NA!  VALLE D'AOSTA DOP
ルージュ - ペケ=ナ! (peque-na = perche no = why not)
peque-naはアオスタの方言で、意味は”どうしても”
Zona di produzione: Aymaviles とVilleneuve村のいくつかの区画から
Superficie: 0.25ha
Esposizione: 東西向き
Anno di impianto: 1970 、2008年植樹
Vitigni: Cornalin (biotipo Broblanc) 70%, Premetta 15% e Fumin 15%
Vinificazione: 収穫後、除梗・破砕を経て、一部ステンレス容器で発酵。12-15日間マセレーション。澱引きを1回行い、マロラクティック発酵へ移る。
Affinamento: 15hlのスラヴォニアンオークで12ヶ月間熟成。
Numero bottiglie: 56hl/ha、0,75 Lで2000本0,5 Lで200本、 1,5 Lで50本生産

土壌、環境
若い畑と古い畑から生まれるブドウをうまくブレンドしています。(樹齢3~30年)

ワインについて
AymavilesとVilleneuveのいくつかの小区画から生まれるワイン。一部をパッシートさせて作る彼らのトップキュヴェ。最初にPremettaが収穫され、他の品種が熟すまで一部パッシートさせて糖度を上げます。平均的に9月半ばに収穫され、他の品種は10月半ば。このワインは、かつては彼らの地域で多く作られていたもの。それを復興させるために生まれたワインです。

外観:深いルビー色
香り:豊かなスパイス香が印象的。赤果実や花の香りが軽やかに混じる
味わい:ビロードのようなタンニンとまろやかな口当たり。余韻長い。
お料理との組み合わせ:主にお肉をメインにしたお料理に。

a0157027_21113939.jpg


I vitigni del territorio di Aymavilles
Aymavillesのブドウ
氷河によって削り取られたモレーン土壌のスロープがブドウ栽培に適した土地となっています。ピノ・ノワールのようにかつて植えられていたのに廃れてしまった品種もありますが、昔から植えられている地品種が中心となっています。

Petit Rouge(プティ・ルージュ)
滑らかな口当たりと控えめなアルコール感を持つアイマヴィルで最も主要な品種。粒が非常に小さい。

Fumin(フミン)
長期熟成に向いている品種。時間とともに華やかに開く。熟すのが遅い品種でポテンシャルを引き出すために、日照の良い畑が必要

Cornalin(コルナリン)
コストパフォーマンスの高い品種。高い酸としっかりしたアロマを持つ。

Mayolet(マヨレット)
熟すのが早く、飲み心地の良いワイン造りに貢献する品種

Premetta(プレメッタ)
赤色の茎を持ち、特別な畑に植わっている。フルボディ。


Didier Gerbelle HPはコチラ ↓
http://www.gerbelle.vievini.it/index.php?lng=0
[PR]
by w-inc | 2011-08-03 21:00 | Vino

Sergio Rossi 追悼

先週の土曜日、La Gerla の創設者でありオーナーである Sergio Rossi (セルジオ・ロッシ)が亡くなりました。聡明で物静かな方で、ワイン造りにかける情熱と懐の深さでスタッフにも慕われ、優秀なチームを育て上げました。
a0157027_873536.jpg

現在、チームを率いている Alberto Passeri からは、「私たちはセルジオが思い描いた、同じ方向を目指して進んでゆきます。人の気配りや情熱が反映されたユニークなワインを。」とメッセージをいただきました。

今夜は、セルジオ・ロッシを偲んで、La Gerla のワインを献杯しようと思います。
http://winc.exblog.jp/10674538/
[PR]
by w-inc | 2011-08-03 08:25 | Vino