ドメーヌ・ドゥ・セベーヌ
Domaine de Cébène
●産地:ラングドック地方、フォジェール
ブリジット・シュバリエはオー・ラングドック国立公園に隣接するフォジェールで、自然の恩恵をそのままワインに表現できるようワイン造りを行っています。2007年にラングドックの地で数haの素晴らしい畑を所有しました。地中海から20kmの位置で、海底堆積物からなる土壌やヴィラフランシェンと呼ばれ石の多く混ざった特徴的な土壌にブドウが植えられています。
彼女が所有しているフォジェール北部のブドウ畑は、一般的な畑より高い標高にあり、シスト土壌が広がります。このシスト土壌により、収穫量が抑えられ、ワインにフレッシュ感を与えます。
“私は南フランスで北のワインを造りたいのです!”と、ブリジットは言います。初ヴィンテージから、ワインのスタイルは繊細で、ブドウ畑の特徴がワインに現れています。
(かたつむりの貝殻状の丘が彼女の畑)
(ミルフィーユ状にシスト(片岩)が重なる)
AOCフォジェールはシスト土壌を有する世界でも稀なアペラシオンの1つだそうです。
Vins
◯Ex Arena (エクス・アルナ)
グルナッシュ90%以上、他ムールヴェードル。(平均樹齢35年)
収量は、グルナッシュ:20hl/ha、ムールヴェードル:10hl/haです。
土壌はヴィラフランシェン土壌(グルナッシュが植えられています。)と、 ‘sables de Corneilhan ’(コルネイアンの砂)と呼ばれる、とても古い砂質土壌(ムールヴェードルが植えられています。)が40mの深さまで続きます。赤い砂質、砂利なども含みます。
国立自然公園の中に位置し、地中海から20㎞、標高は40mです。
収穫は手作業で行い、収穫したブドウはカゲット(小さな籠)に入れます。
醸造は、ゆっくりと行います。収穫したブドウは除梗せず、重力を使って伝統的なセメントタンクへ滑り込ませます。アルコール発酵後、ワインをステンレスタンクへ移し、熟成させます。
ドメーヌ名、ドメーヌ・ドゥ・セベーヌの、Cébennaとは、ラングドック地方の女神の名前で、セヴェナ山脈も女神の名前が由来とされています。
エクス・アルナはラテン語で、“砂から生じた・・・”という意。特有のテロワールを表しています。
A Table ! :軽やかで優美。ピュアな果実の香りとともに現れる繊細さ、余韻の長さ、スパイシーさをお楽しみください。
◯Faugères - Felgaria (フォジェール - フェルガリア)
”ムーヴェルドルの割合が高い、シスト土壌から造り出されるフォジェール。”
フェルガリアは、所有するブドウ畑の中でも選りすぐりの区画から選ばれたブドウで造られており、果実の味わいと樽熟成の風味が溶け合った、ドメーヌ・セベーヌのトップ・キュヴェです。ムールヴェードルを主体とするこのワインは、テラス状の畑から造られており、収穫量はとても低く、長熟のポテンシャルも秘めています。
土壌は、一般的なAOCフォジェールの畑より高い標高(320m)にある100%シスト土壌です。地中海からは40kmの位置にあります。
南向きの畑の完熟したムーヴェルドル50%以上、そして、北向きの畑のシラーとグルナッシュから造られています。
収量はとても低く、20hl/ha、収穫は手作業で行い、収穫したブドウはカゲット(小さな籠)に入れます。各区画の品種が完熟となる時期まで待ち、日を分けて収穫を行います。
醸造は、ゆっくりと行います。収穫後のブドウは重力を使って500Lの樽へ移されます。そのままアルコール発酵へ進み、ピジャージュは優しめに行い、500Lの樽で熟成させます。
フェルガリアとは、フォジェールの別名です。
A Table ! :果実やスパイスの豊かな香り。シスト土壌による涼しげな風味。口当たりがとても滑らかで、バランスが取れています。フェルガリアは若いうちでも豊かな風味を感じることができますが、熟成させても面白いワインです。
最近取得した高樹齢の畑にて。
朽ちていく樹がある中、適度な手入れによりまだまだ元気な樹がたくさんありました。
今後のブリジットの活躍にも期待しましょう。